『図説 微生物による水質管理』
(千種 薫 著)
大好評 発売中

排水処理施設の生物相観察による施設管理手法を詳述しています。今すぐ対策を講じたい異常発生時や,逆に現在の良好な処理状態を維持したいときなど,実地で業務を担当する技術者・技能者にとってのマスターピースです。入門者・初心者,また熟練者にとっても、必ず実用の助けになる書です。
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令和6年(2024年)能登半島地震および令和6年能登半島豪雨で被災された皆様に対し,
謹んでお見舞い申し上げます。被災地の一刻も早い復興を,心よりお祈り申し上げます。



11月号は,地球環境重視の時代に即したMBRの高効率化の特集です

 11月号は,「MBRを活用した下水・排水処理の高効率化」と題した特集号です。弊誌での膜処理に関する特集は2年前の64巻10号以来なのですが,今回はMBR(膜分離活性汚泥法)をテーマとし,排水処理にフォーカスした内容となっております。
 MBRは,汚水を直接膜分離する方式であるため,極微細な膜の孔を目詰まりさせるバイオファウリングが問題となります。それを防止するために曝気や逆洗などの頻度が増えてしまい,エネルギー消費が通常の活性汚泥法よりも多くなってしまうという難点がありました。今回の特集では,前処理を施すことでファウリング無しとする,細菌のクオラムセンシングを阻害することでファウリングを抑制する,AIによる機械学習によりファウリングの予測・管理や嫌気性消化プロセスの最適化を図る,などといった最新の手法が解説されています。今後,人口減少がより進んでいくと,下水処理・排水処理を担う人材の枯渇が予想されています。MBRは自動管理・遠隔監視といったDX化とフィットする処理法なので,省エネ・創エネも可能となるならば,課題解決の有力な1メニューになり得ると,期待が高まるところです。
 ただ,今号の論文の参考文献欄をみると,中国や韓国系の研究グループが圧倒的多数を占めています。約40年前にMBRの概念を“発明”したのは東京大学の山本和夫名誉教授(現 アジア工科大学学長)なので,“本家”の日本においてMBRの導入や技術革新が,とりわけ実処理施設において進みが遅いように思え,大変残念だと思います。



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第66巻 11月号
【Vol.66 No.11】
定価 2,000円(税込)


区 分 論文名 所 属 執筆者
今月の話題 今年の猛暑と農村地域の処理水・汚泥利用のすゝめ 琉球大学農学部 講師(元教授) 中野 拓治
解説 群馬県前橋市にある色とりどりの美しいバラの公園と広い敷地に各種
施設があり多機能でありながら環境にも配慮した近代的な道の駅
環境工学研究所所長
環境計量士 環境カウンセラー(事業者)
星山 貫一
      特集/MBRを活用した下水・排水処理の高効率化
特集論文 膜分離技術の効果的排水処理への適用─MBRの省エネ化の視点から─ 北海道大学名誉教授(中央大学研究開発機構)
工博
渡辺 義公
特集論文 循環型社会形成に貢献するMBRの効率化 中央大学理工学部人間総合理工学科 博士(工学) 角田 貴之
特集論文 微生物細胞間情報伝達機構(クオラムセンシング)に基づく
MBR膜ファウリングの制御
東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻
/東京大学環境安全研究センター
/東京大学微生物科学イノベーション連携研究機構
博士(工学)
飛野 智宏
特集論文 機械学習による嫌気性MBRの処理性能予測モデルの研究 東北大学大学院工学研究科管渠保全工学研究室 王  添頡,
李  玉友
特集論文 嫌気性MBRと微細藻類培養による酪農バイオマスの循環利用 神戸大学大学院農学研究科 吉田  弦,
井原 一高ほか
【連 載】
21世紀の
水・土壌環境講座
第26回 第4章:閉鎖性水域の富栄養化対策─富栄養化対策の概要
明星大学名誉教授 田中 修三
【連 載】
用廃水豆知識
第530回
上工下水を一体とする官民連携「みやぎ型管理運営方式」
特定非営利活動法人 バイオエコ技術研究所 理事長 稲森 悠平




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